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1月から11月に見られる植物 素人ながら植物について学ぶために種を同定していて、誤りもあります。~の仲間と記載した方がよい種もあります。随時指摘を受けながら訂正していきます。 |
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よみがえってきた在来種のカントウタンポポ 駐車場の周辺に生えている外来種のセイヨウタンポポは、気温が高くなると一年中花を咲かせています。明治の初め、ヨーロッパlから北海道に入ってきて、今では、在来種のタンポポと交雑しながら九州まで広がっています。暑さなど、環境の変化への適応力が高く、町の中でも普通に見かけることができるタンポポです。小学校の国語の教科書「たんぽぽのちえ」にも出てきます。受粉がなくても種子がつくれる「単為生殖」によって1株でもクローンをつくり増えていくことができ、種子の数・発芽率も高く、環境への適応力の優れたタンポポです。 一方、在来種のカントウタンポポは、セイヨウタンポポの拡大により減少してきています。原因として、最近の調査・研究によると、セイヨウタンポポのほとんどが在来種との交雑種であり、セイヨウタンポポや交雑種の花粉が在来種の雌しべにつくと、在来種は種子ができにくくなることがわかってきました。都市化で生育環境を奪われたことと、この交雑も減少の原因としてわかってきました。沢山池の里山でも、セイヨウタンポポが入り込んできているところがあります。在来種を保全していくために交雑を防ぐことも考えていきたいです。 横須賀は自然が残されていて、身近なところで在来種のカントウタンポポが残っています。前田川沿いの小道、適切な草刈りの行き届いた公園や雑木林・登山道など。 秋になり草刈りが行われるころ、涼しくなってくると、眠っていたカントウタンポポは芽を出し、葉をロゼット状に広げながら冬の寒さに耐え、3月のまだ他の植物が芽吹く前に一斉に花を咲かせます。カントウタンポポは、受粉しないと種子ができないために群生します。昆虫の多い下の写真のような里山の環境が必要になります。5月ごろまでにタンポポの綿毛(種子)を飛ばした後、他の植物の中に隠れ、夏の暑いなかで夏眠に入ります。 沢山池に僅かに残っていた在来種のカントウタンポポは、適切な時期に草刈りが繰り返し行われることで種を増やすことができ、昔の里山の原風景となってよみがえってきました。 多年草の中で、タンポポは、根を地中深く伸ばし、他の植物に競り勝つことができる強い植物に見えますが、交雑種が増えて在来種は減ってきています。在来種のカントウタンポポだけの生育域をつくることと、農耕(草刈り)との関係の中で生育していることを考慮して、里山の環境をつくることが保護につながると思います。 |
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